障害年金サポート公開講座(報告)
活動報告
本日、中央大学駿河台記念館で開催された「障害年金サポート公開講座」に参加して参りました。
知識の習得よりも、障害年金に携わる者として必要となるマインドに気づかせ、そして学ばせていただきました。
本日の講師の方々は、皆さん素晴らしいマインドをお持ちでした。
公開講座の内容については、次の3点がテーマです。
①精神医からみた診断書作成の重要なポイント
②精神疾患の現状と精神障害者を客観的、主観的な理解
③障害年金(精神)を請求する上で大切な、請求人に寄り添うことの意味
特に、気づきや伝えたいことを報告します。
②のテーマより
●精神疾患者、精神障害者の現状(2014年度の統計値)
精神疾患を患っている人 392万
精神障害(年金受給)となっている人 60万
●精神疾患者の特性
生きづらさ、生活のしづらさが背景に現れてくる
→→→ 疾患(幻想、妄想 障害(心身機能、身体構造、活動、参加) 意識(内なる、外なる)
●人として共通する一般性(これを知ることで、展望が見えてくる)
・誰もが当たり前に有する喜怒哀楽
・生きづらさそのもには無くならないが、自身の中での位置付けや占める割合は変化する
●人は変化し、成長する
・AかB、かの選択ではなく、新しいベクトルが生まれる
●精神障害はの暮らしと社会的支援
・外発的要素(所得保障を中心とした経済的基盤作り、居場所確保、地域生活支援体制)
・内発的要素(自身の暮らしへの思いを自己実現の形で、社会の自分に対する評価、社会的役割感・達成感・自己有用感)
③のテーマより
●障害年金をめぐる諸課題への対応
精神障害については、認定のガイドライン示され、昨年9月より実施されている。詳細は下記の通り。このガイドラインの円滑な実施、認定医相互間の情報共有が課題とされている。また、この4月からは障害年金の審査業務が東京(障害年金センター)に集約されたが、その実施状況などもきになるところである。
〔表1〕障害等級の目安
程度 判定平均 |
(5) |
(4) |
(3) |
(2) |
(1) |
3.5以上 |
1級 |
1級 又は 2級 |
|||
3.0以上3.5未満 |
1級 又は 2級 |
2級 |
2級 |
||
2.5以上3.0未満 |
2級 |
2級 又は 3級 |
|||
2.0以上2.5未満 |
2級 |
2級 又は 3級 |
3級 又は 3級非該当 |
||
1.5以上2.0未満 |
3級 |
3級 又は 3級非該当 |
|||
1.5未満 |
3級非該当 |
3級非該当 |
●寄り添うとは
「障害」と聞いただけで全て「やってあげよう」とするのは、請求人のためにならないこともある。障害の状態・年齢や背景によって進め方を変え、寄り添いつつ本人のうやる気、プライド、社会との関わりを大切にすることが必要。
また、手続きには時間がかかる。審査も書面による。また、関係する者もおいおいく、調整も必要となってくる。故に、本人、家屋の協力が必要であり、チームで進めていかねばならない。
●将来に向けて
障害年金は、多くが有期認定であることから、支給が決定された時から、今後に向けての行動を起こす必要がある。医療等の進歩から認定基準改正により、支給停止の可能性も出てくる。
●50年後の未来は誰にもわからない
だから、障害の状態になったら、まずは権利を取得しておく。初心証明だけは準備し一度裁定請求を行う。
就労、収入や資産があることは、請求、受給を妨げないことを知っておく。
また、障害の状態にあり続ける(疾病利得)、、のではなく、就労や人と繋がるための支援がとても大切。
主な内容を抜粋しました。